さて、本記事は小説形式でお届けしております。
まだ前回の話を読んでいない人は、ぜひこちらから読んでみてください。
前回の話の復習を少しすると、前回はしょうまという主人公、わたくし琥珀、しょうまと琥珀のサークルの友人であるかな、けいた。そしてサークルの先輩であるたくま。の5人が登場しました。
しょうまは、高校時代に想像していたイケイケの大学生活とはかけ離れた生活をしている自分に日々嫌気がさしていました。
そんなとき、サークルの友人である、かなが企画した合コンに参加することになりました。
合コンはしょうまにとって人生初の経験なので、不安と楽しみという2つの相反する感情が生まれていました。
一方、助っ人という立ち位置で合コンに参加することになった琥珀も、あわよくば彼女を作ってやろうと意気込むのでした。
前回の話の復習はこんな感じです。
今日は合コン当日の様子から話が続いていきます。
新キャラの1人称も出てくるので、ぜひ楽しみながら読んでみてください。
第二章 波乱の合コン当日
どんどんどんどん。だだだだだだ。家中に俺が動き回る音がこだましていた。
「うるさいわねーけいた。もうちょっと静かにしなさい。」テレビを見ながら、ソファーに転がり、せんべいをぼりぼり食べる母さんに怒られた。
「あー。ごめん」俺は謝りながらも、1階と2階にあるクローゼットと洗面所の鏡を行き来していた。
琥珀と待ち合わせた電車の時間を考えると、そんなに余裕はない。
でも、なかなか服が決まらなかった。こないだ琥珀と電話でどんな服がいいかという話し合いをして、ある程度固まったはずだったのに、当日になってまた迷いだした。
というのも、合コンへの期待値が昨日大きく跳ねあがったからだ。
正直俺はかなをそんなに信用してなかった。決してウェイ系ではないし、俺のお眼鏡にかなうような美人は連れてこないだろうとふんでいた。
ところが、昨日かなに今回参加する女子を写真で見せてもらったら、みんな可愛いではないか。
しょうまも口では「ふーん」なんて言っていたが、あいつも確実に鼻の下が伸びていた。
正直想像以上だったので、服選びにもさらなる慎重さをきす必要が出てきて、今日この有様である。
俺が思うに、ファッションにも系統がある。キレイ目系。カジュアル系。モード系。アメカジ系など。
そして、合コンで女性受けがいいのはおそらくキレイ目系だ。それはこないだ琥珀と電話していたとき、琥珀もそういっていたからおそらく間違いない。
だが、あのとき琥珀はこうも言っていた。
「キレイ目系がいいのは間違いないけど、あんまりがちがちすぎるとガチ感ですぎるから、ちょっとはカジュアル要素入れた方がいいよ。」と。
琥珀は学部が経営学部で、周りがおしゃれなやつが多いことに影響されて、服に関してはかなりのセンスを身に着けている。
おれがたまに大学のメインストリートであいつを見ると、いい意味で目立っているから、おそらくあいつがおしゃれなのは間違いない。
あのときは琥珀のその言葉を受け流して、キレイ目系で適当に着ていこうと思っていたが、昨日女性陣の写真を見てそうもいかなくなった。
そんなこんなで頭を悩ませていると琥珀からLINEがきた。
「予定通りの電車乗ったぞー。」
「うお。もうこんな時間かよ」琥珀からのLINEを見て慌てた俺が選んだ服は、黒のブーツ。黒のチノパン。白シャツにそして、、柄柄のロングコート。
どうやら俺は最後の上着を間違えてしまったということに、琥珀に会ってから気づいた。
服装が合コンの勝負を分ける?
しっかりと時間に余裕をもって家を出ることができた。これで集合時間の15分前には現地に着くだろう。
服装に関してもばっちりだ。ついこないだまでのジャージにパーカースタイルの自分とは思えない。これに関しては琥珀に感謝するしかない。
そして、勇気をもって琥珀に連絡をした1週間前の自分をほめてやりたい。
「琥珀あのさ、来週空いてたら一緒に服買いに行ってくれん?」サークルのランチ中にこそっと琥珀に尋ねてみた。
「もしかして合コン用?いいよ!俺が選んであげるわ。」琥珀はそう言ってにこっと笑い、親指を突き立てた。
そして当日。俺たちは栄(愛知県にある中心地。名古屋市)に集合した。
待ち合わせ場所で待っていると、琥珀が向こう側から歩いてきた。ファッションにうとい俺でも、遠目から見て琥珀のファッションはおしゃれだとわかった。
黒のドクターマーチンの3ホールブーツに黒のワイドパンツ。白のTシャツに、ネイビーのジャケットを着ていた。
「ようしょうま。おー。たしかにその格好で合コンはやばかったな」琥珀はそう言ってげらげらと笑った。
琥珀には、今思う目いっぱいのおしゃれをしてこいと言われたから、目いっぱいのおしゃれをしてきたのだが、どうやらいまいちなようだ。
そんな俺の格好はというと、白いコンバースのスニーカーに、カーキのチノパン。薄い赤色のシャツにグレーのパーカーだった。
いつものジャージに比べると、かなり頑張ったつもりなんだが。
「よし。今日はいろんな店を回りながら、ファッションの基本からしょうまに叩き込んでやろう!」琥珀はそういうと、ついてこい。と意気揚々に歩き出した。
それから1年後、琥珀はおしゃれな大学生特集で、ある雑誌に掲載されることになる。
服装選びに大事なポイント5選とは?
「まず、しょうまには服選びの基本5箇条を教えてあげよう!」琥珀は人差し指を一本、天に向けて指し示し、そして指をさした方を見上げた。謎の決めポーズだった。
「5箇条?服選びにそんなのがあるの?」
「あるのさあるのさ。まあ、俺が考えたんだけどね」そういうと琥珀はぎゃはははと一人大きい声で笑った。俺は笑わなかった。。
「なるほどね。じゃあ早速それを教えてもらえると助かる」
「ふむふむ、そんなに知りたいか。仕方ないなーー。」琥珀は嬉しそうにそういうと語り始めた。てか、今日の琥珀のこの謎のキャラはなんなのかという疑問は胸にそっとしまっておいた。
「よし。じゃあ発表するけど、5箇条っていうのはずばり次の5つや」急に謎のキャラをやめて、真面目に話し出した。俺が冷たい反応をするから琥珀は心が折れたのかもしれない。
- 色は白・黒・ネイビー・グレーの4色で統一
- ドレス7割。カジュアル3割
- ズボンはスキニー1択
- 無地の服を選ぶべし
- 余計な小物は一切つけない
「今言った、この5つが初心者がおしゃれをするうえで非常に重要なポイントになるんだ」琥珀は真面目な顔つきでそう言った。
「なるほどね。なんか意外な内容が多かったかも」
「ほうほう。例えばどれが意外だった?」
「まずは色の話かな。琥珀が言った4色だけだと、なんか地味にならない?やっぱりいろんな色を使えた方がおしゃれなのかなって」
「あーなるほどね。それは半分正解で半分間違いかな」
「ん?どういうこと?」
「えっとね、たしかに芸能人でいう菅田くんとか山崎けんとくんとか、彼らだったら、いろんな色を使った方がおしゃれに見えるかもしれない。でも、それって、限られた1部のイケメンかファッショニスタがやるからおしゃれに見えるだけで、素人がやったら逆にめちゃくちゃださくみえるんだよね。」
琥珀の話はなんだか妙に納得がいった。たしかに、たまに大学でおしゃれ気取りでいろんな色使ってるやつがいるけどなんだか「こいつ痛いなー」って感じだし、逆に、俺みたいにおしゃれに興味がないやつって妙に柄がついた服とか色のついた服とか着がちかも。
「だから、俺もちなみに柄がついた服とか、さっき言った4色以外の服はあんまり着ないよ」そう言って、琥珀は自分の今日の服装を指さした。
「あとは、それこそ見る人が見ればおしゃれって思える服装でも、意外と女子受けは悪いってことも結構あったりするんだよね。話が少しそれるけど」
「それって、菅田くんレベルがやっててもそうなの?」
「うーん。そうだね。菅田くんレベルがやってても、ちょっと奇抜な色使いとか、柄使いとか、アイテム使いとかは嫌がる女子もいるね。」琥珀はあごに手をおいて、考えるそぶりをしながら、そういった。
「なるほどね。だから、無地の服を選ぶべきだし、余計な小物はいらないんだ」俺は自分の中ですごく頭がすっきりしていくのがわかって気持ちよかった。
今日琥珀の話を聞くまでは、ファッションって得体のしれないものだと思っていたけど、知れば以外にシンプルな理屈の上に成り立っているのかもしれないと思った。
「そそ。そういうことさ。わかりやすくいうと、結局シンプルisベストだね!」そう言って琥珀は親指を立てた。
それから俺は、2時間にわたりみっちりと琥珀の講義を聞いて、服を一緒に選んだ。
今までの自分では選ばなかった服を琥珀が進めてくれたから、なんだかとても新鮮だったし、服選びって、ちゃんとやるとこんなに自分に自信がつくものなんだって、めちゃくちゃ感心した。
琥珀は必要以上におしゃべりだから、ちょっと鬱陶しいときもあったけど、今日は勇気を出して琥珀にアドバイスを求めてよかったっと思った。
かなが呼んでくる男子はいかほどに?
鏡を見ながら、丁寧にアイラインを引いていく。こないだ友達からもらったシャネルの化粧品を使っているが、さすが高いだけある。なんだか化粧乗りがいいような気がした。
部屋中にはテイラーの曲が鳴り響いている。曲名は忘れてしまったが、テラハのやつだ。
歌詞も正直よくわからなかったりするが、周りの友達も洋楽を好んで聞くし、なんだかんだ洋楽を聞くのってかっこいい気がするからそうしている。
そうこうしているうちに化粧が終わり時計を見た。
「あら。もうこんな時間。ママー。私のヴィトンのかばん取ってー」私がそう言いながら見てる時計の針は17時半を指していた。待ち合わせは18時半。駅から歩く時間や化粧直しの時間も含めると、結構ギリギリな時間になってしまった。
「はいはい。気を付けていってらっしゃいね。もえ」
「うん。あんまり夜遅くならないようにちゃんと帰ってくる」私はそう言いながら、1週間前のかなとの会話を思い出していた。
「えーー。合コン!?」バイト中に私は思わず大声を出してしまった。周りの人がみんな忙しそうに店内をかけまわっていて、気づかなかったのが不幸中の幸いか。
「しーー。声が大きいよもえ!」そういうかなの声も結構大きかった。
「実はさ、私のサークルの先輩に結構いい感じの人がいてさ。あとはいい感じの同期を2人連れて行くから。」
「かなの入っているサークルって何サークルだっけ?」かなから合コンの誘いを受けるのは初めてだったので、なんだか新鮮な気持ちだった。
「サイクリングサークルだよ!だから、もえが嫌いなオラオラ系の人は来ないから大丈夫。」そう言いながら、かなの頭には琥珀の顔が浮かんでいたが、あいつはあくまで助っ人だし、まあいいかと思って、その名前は伏せておいた。
「あー。そういえばサイクリングのサークルだったね」
私は女子大だから、合コンには割としょっちゅう行くけど、どっちかというと他大学の運動部とかオラオラした人が多かったりするから、おとなしそうな人が多そうなサイクリングクラブはちょうどいいかもと思った。
「かなが連れてくる3人は顔はどんな感じなの?」期待は正直していなかったが、一応聞いてみた。
「うーーん。まあまあかな。イケメンではないけど、ブサイクではないよ」
「本当ーー!なら、全然いいじゃん!」顔はそこまで気にするわけではないが、あまりかっこ悪すぎるのはなーと思っていたので、普通な顔なら全然オッケーだ。
「そうそう。だから友達2人連れて来てよもえー。お願い。」かなはそう言って、顔の前で手を合わせるポーズをした。
「いいよ、わかった!友達探してみるね。ちょうど彼氏がいない友達何人か心あたりあるし」
「本当!?助かるーー。じゃあ、当日の詳細はまた連絡するね」そう言うと、かなはお客様の注文をとりに厨房を駆け出して行った。
そして、友達は無事集まり今日が合コン当日。合コン自体はやりなれているので緊張はそんなにしていない。
そんなことを考えながら歩いていたら、店先にかな、ゆら、しょうこの3人がいることに気づいた。
さて、いい男子はいるかなー。期待に胸を膨らませながら、私は先に店についていた3人に駆け寄っていった。
はい。いかがだったでしょうか。第二章はこれにて終わりです。
「おーー。ここで終わりかよ。続きが気になるー。」って皆さんが思ってくれていたら、とても憂いしいです。
二章では、皆さんにとってとても役に立つであろう、服装の話をしました。
5箇条読んでみて以外でしたか? もちろん、アクセサリーをおしゃれに着けれたり、ワイドパンツをおしゃれに履きこなせるなら、そうすればいいんです。
でも、そういうのがうまくできないからこそ、服装に悩んでいるし、周りからださいって言われてしまうんですよね。(わりと服装には自信がある人いたらごめんさない。おしゃれが苦手な方向けに書いているので、そう思って読んでいただければと思います)
だったら、さっきの5箇条は守った方がいいです。正直、あれさえ守ったら、普通の女子には確実におしゃれ扱いしてもらえる服装が完成します!
なんだかんだ女子は無難な服装が好きですから、余計なことは本当にしなくていいんです。
あなたが、5箇条を守ることに慣れてきて、自分で服装がコーディネイトできるようになった自信があったら、そこで初めて色や柄やアイテムで、あなたの個性を出していけばいいと思います。
次の三章では、いよいよ全員が集まって合コンスタートです。
ここからが本番って感じですかね。合コンでのモテる男子の振る舞いや、逆にNGな振る舞いに関しても、今回の服装の話のようにストーリー形式で入れていければと思うので、また楽しみにしておいてください。
それでは。
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